
口腔がん検診とは?
口腔がん検診は、お口の中に発生する可能性のあるがんを早期に発見するための重要な検査です。口腔がんは舌の側縁部を中心に、歯肉、口蓋、口底、頬粘膜などにも発生し、早期発見・早期治療が非常に重要です。専門的な知識と経験を持つ歯科医師による定期的な検診によって、目に見えない初期段階の異常を発見し、適切な治療につなげることができます。
口腔がんは初期段階では無症状であることが多く、専門家でも判断が困難な場合があります。そのため、定期的な検診が重要となります。当院では、口腔がん治療の世界的権威である瀬戸皖一先生を中心に「口腔がん・口腔外科セカンドオピニオン外来」を設置し、専門的な診断・治療を提供しています。
口腔がんの早期発見の重要性
口腔がんは早期発見することで治療成績が大幅に向上します。初期段階では局所的な治療で済むことが多く、機能障害や審美的問題を最小限に抑えることができます。早期のステージ1で発見された場合の5年生存率は約80-90%ですが、進行したステージ4では40%以下に低下します。
こんな方におすすめ
- お口の中にしこり、潰瘍、赤いまたは白い病変、痛まない腫れがある方
- 喫煙や飲酒習慣のある方
- 口内炎が治りにくい方
- 以前に口腔がんと診断された経験のある方
- 家族に口腔がんの既往歴がある方
- 50歳以上の方(口腔がんは中高年に多く発症します)
- 気になる症状が10日以上治らない方
- 他院で診断が確定しなかった方や、セカンドオピニオンを求めている方
- 放射線治療や化学療法を受けた後のフォローアップが必要な方
口腔がんの危険因子と予防策
口腔がんのリスクを高める主な因子として、喫煙、過度の飲酒、HPV感染などが挙げられます。特に喫煙と飲酒の組み合わせは相乗的にリスクを高めます。口腔衛生を良好に保ち、バランスの取れた食事を心がけることで、発症リスクを低減できる可能性があります。
当院の口腔がん検診における特徴
当院の口腔がん検診は、30年以上の歯科実績を持つ医療法人創新会の専門知識を活かした高度な診断が特徴です。当院の「専門医」とは、口腔外科を専門とする歯科医師のことを指し、特に口腔がんに関する豊富な知識と経験を持つ医師が担当します。
- 口腔がん治療の世界的権威である瀬戸皖一先生(口腔外科医、総合南東北病院グループ口腔がん治療センター長、日本口腔外科学会元理事長)を中心とした専門医による検診
- 口腔外科学会理事長を務めた福田仁一先生(九州歯科大学元学長)も第一、第三月曜日に検診を担当
- 最新の検査機器を使用した精密な診断
- マイクロスコープなどの拡大機器を用いた微細な変化の発見
- 総合南東北病院グループとの連携による総合的な診断・治療体制
- 症例に応じた適切な治療プランの提案
- 早期発見により「切らずに治す」可能性を追求
- 口腔外科専門医による安心・安全な診断と治療
最先端の診断技術と設備
当院では従来の視診・触診に加え、最新の診断技術を駆使して早期発見に努めています。特殊光源を用いた蛍光観察や画像診断技術により、肉眼では確認できない微細な変化も見逃しません。また、必要に応じて病理検査も迅速に実施し、確実な診断を行います。
口腔がん検診のメリット
- 早期発見による治療成績の向上
- 「切らずに治せる可能性」が高まる
- 進行がんになった場合の大掛かりな手術を回避できる可能性
- 会話や食事、嚥下などの機能障害のリスク低減
- 治療後の社会復帰がスムーズになる
- 口腔内の他の疾患も同時に発見できる
- 歯科医師による専門的なアドバイスが受けられる
- 不安や疑問を解消できる
悪性腫瘍リハビリテーションの重要性
口腔がんの治療後には、悪性腫瘍リハビリテーションが非常に重要です。手術や放射線治療により、咀嚼・嚥下・発声などの機能に障害が生じる場合があります。当院では専門的なリハビリテーションプログラムを提供し、患者様の生活の質向上をサポートしています。
悪性腫瘍リハビリテーションの内容
- 摂食・嚥下機能の回復訓練
- 発声・構音障害に対する言語訓練
- 顎口腔系の運動機能回復訓練
- 筋力・可動域向上のためのエクササイズ
- 口腔乾燥症(ドライマウス)対策
- 義歯・補綴物の調整と適応訓練
- 社会復帰を見据えた日常生活動作訓練
- 定期的な機能評価とプログラム調整
当院の口腔がん検診の流れ

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Step01
ご来院・受付
まずは受付で保険証をご提示ください。初めての方は問診票にご記入いただきます。
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Step02
口腔がん専門医による問診
口腔外科専門医が、お口の症状や気になる点、生活習慣(喫煙・飲酒など)について詳しくお伺いします。
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Step03
丁寧な口腔内検査
専門医がお口の中を隅々まで丁寧に観察します。マイクロスコープを使って、肉眼では見えにくい微細な変化も確認します。必要に応じて触診も行い、しこりや硬さの変化を調べます。
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Step04
必要に応じた精密検査
異常が疑われる場合には、より詳しい検査を行います。組織の一部を採取して調べる生検が必要となる場合もあります。
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Step05
わかりやすい検査結果の説明
検査結果をもとに、現在のお口の状態や今後必要な対応について、図や写真を使いながら分かりやすく説明します。不安な点やご質問にもしっかりお答えします。
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Step06
最適な治療計画のご提案
異常が見つかった場合は、症状の程度に応じた最適な治療計画をご提案します。早期であれば「切らずに治す」可能性も含めて、複数の選択肢をご説明します。
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Step07
定期的な検診または治療の実施
異常が見つからなかった場合でも、リスクに応じた定期検診をおすすめします。治療が必要な場合は、当院で可能な治療を行うか、必要に応じて連携病院をご紹介します。
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Step08
リハビリテーションプログラムの実施
治療後は、個々の症状や状態に合わせた悪性腫瘍リハビリテーションプログラムを提供し、機能回復と生活の質向上をサポートします。
※検診から治療、リハビリテーションまで、患者様のペースに合わせて進めていきますので、ご安心ください。
悪性腫瘍治療後のアフターケア
治療後も定期的な経過観察と専門的なケアが重要です。当院では再発のチェックはもちろん、口腔機能の維持・向上のためのサポートも行っています。患者様一人ひとりに合わせたケアプランを作成し、長期的な健康維持をお手伝いします。
口腔がんは早期発見が非常に重要です。瀬戸先生も「口腔内にしこり、潰瘍、赤いあるいは白い病変、腫れなどがあり、痛まないので様子を見ている方が多くおられますが、これは間違い」と警鐘を鳴らしています。気になる症状がある方、特に10日以上治らない症状がある場合は、ぜひ早めに当院の口腔がん検診をご利用ください。