口腔外科治療:
専門知識と基礎との連携による総合的なケア
口腔外科とは、お口の中の様々な病気や問題に対し専門的な知識を持って治療を提供する分野です。おもな治療として歯周病治療、顎関節症治療、口腔内の腫瘍の摘出、抜歯など患者さんのお口の健康と機能を守るために重要な役割を果たしています。全身的な健康状態を把握し治療を行うため総合病院の他科との連携も大切に行われています。
特に口腔内にがんの可能性がある場合、その分野の専門家と連携して治療に当たることになります。口腔がんなどの腫瘍や外傷により失われた歯の代わりに、歯科用インプラントなどを利用し咀嚼機能や咬合の回復を行います。
口腔外科治療を専門的に行う当院では、口腔外科医の専門知識と経験を踏まえ、患者さんのお口の健康を守るため全身的な観点からお口のケアを行う体制を整えています。 基礎疾患をお持ちで他の病院では手術が困難と言われた患者さんも、当院では対応可能なこともありますのでぜひご相談ください。
セカンドオピニオン外来
当院では口腔がんのお問合せが非常に増えております。
そこで当院最高顧問の瀬戸皖一先生を中心として、「口腔がん・口腔外科セカンドオピニオン外来」を設置しております。瀬戸先生は当院提携の総合南東北病院グループ、口腔がん治療センター長、日本口腔外科学会元理事長で、アジア口腔顎顔面外科学会を創設された口腔がん治療の世界的権威です。
このたび多忙の中、土曜日午前中に当院での検診をお引き受けいただきました。
また第一、第三月曜日には福田仁一先生にもご担当いただきます。福田仁一先生は瀬戸先生の後任として日本口腔外科学会理事長に就任された九州歯科大学元学長で高名な口腔外科医です。
瀬戸先生も福田先生も約50年前にスイス、バーゼル大学医学部顎顔面外科にて腫瘍外科を学んだシュピースル教授を師匠とする兄弟弟子にあたり、日本の口腔外科をけん引してきたお二人です。
気になる症状がある方は早めに受診しましょう
症状例
口腔内にしこり・潰瘍・赤または白の病変・痛まない腫れ
DATA
舌がん症例 21歳女性
COMMENT
口腔粘膜の病変は多種多様なので、経験に裏付けられた診断力が必要。 一見何でもないような症状も、がんである可能性がある。
瀬戸晥一先生からのメッセージ
「切らずに治したい」
口腔がんは舌の側縁部が好発部位ですが、そのほか歯肉、口蓋、口底、頬粘膜にも出てきます。 大抵無症状で、専門外の医師、歯科医師が診ても判断が困難なこともあります。 口腔内にしこり、潰瘍、赤いあるいは白い病変、腫れなどがあり、痛まないので様子を見ている方が多くおられますが、これは間違い。
早い時期なら切らずに治せる可能性はありますが、進行がんになると大掛かりな手術をして病巣を郭清し、生じた欠損に対して再建手術をすることになります。
こうなると会話する、食べる、飲み込むが困難になり、がんは治っても社会に復帰するのが難しくなる事が多いのです。
そのようにはしたくありません。切らずに治すためにも、何か気になることがございましたら、お気軽にお問合せください。
気になっていることが10日以上治らなかったら
ぜひ検診においでください
■費用
相談費用 5,000円+税(自費)
診療に移行する場合は、保険適用(相談費用は無料)となりますので、保険証を忘れずに持参ください。